【栄養研究】脂肪減少に対する継続的カロリー制限と間欠的カロリー制限の効果:ランダム化比較試験(2026年)

Photo by Lily Banse on Unsplash 食事・栄養

▶ 減量期のジレンマを科学的に解く

フィジーク・ボディビル競技者にとって、減量期は最大の課題です。カロリー制限を続けることで体脂肪は落ちますが、同時に筋肉も失われ、基礎代謝が低下する。この悪循環を避けながら、いかに効率よく絞るか—その答えが、最新の栄養学研究から示唆されています。

2026年6月に発表されたJohnson氏らの研究は、継続的なカロリー制限と、計画的なリフィードと休止期間を組み込んだ間欠的な制限アプローチを比較しました。肥満女性を対象とした12週間の試験では、両グループともに25%のカロリー赤字を設定し、たんぱく質は体重1kg当たり1.2g/日という同一条件で実施されました。この研究から、競技者が実践で活かせる重要な知見が得られています。

▶ 筋肉を守りながら脂肪を落とすアプローチ

注目すべき点は、計画的なリフィードと休止期間を組み込んだグループの方が、体脂肪の喪失に対する筋肉の維持がより良好だったということです。継続的な制限だけでは、身体が「エネルギー不足の状態が続く」と認識し、筋肉をエネルギー源として利用しやすくなります。一方、定期的にカロリー摂取を増やす期間を設けることで、身体の適応反応を緩和でき、筋肉分解の抑制につながるのです。

実際の競技準備では、12週間の減量期間を4週間ごとに区切り、最初の3週間を25%のカロリー赤字で実施し、4週目にメンテナンスカロリー(体重維持に必要なカロリー)に戻すといった方法が効果的です。このリフィード期間を設けることで、ホルモンバランス(特にレプチンの回復)が改善され、その後の減量がスムーズになるだけでなく、トレーニングパフォーマンスの維持にも有利に働きます。

▶ たんぱく質摂取の重要性と実践的なポイント

この研究でも強調されているように、体重1kg当たり1.2g/日のたんぱく質摂取は、減量期における筋肉維持の最低ラインです。競技者によってはさらに多く(1.6~2.0g/kg/日)を摂取することで、より強い筋肉保護効果が期待できます。

加えて、リフィード期間中も高たんぱく質を維持することが肝心です。単にカロリーを増やすだけでは、脂肪合成につながりやすくなります。リフィード時には、炭水化物とたんぱく質を優先し、脂肪の割合は抑えるというバランスが重要になります。

▶ 実践への落とし込みと注意点

この研究は主に肥満女性を対象としており、筋肥大を目指す競技者のニーズとは異なる部分もあります。しかし、「継続的な制限よりも計画的な休止を組み込む方が、長期的な身体組成維持に有利」という基本原理は競技者にとっても有用でしょう。

出典: PubMed PMID: 42280466

コメント

タイトルとURLをコピーしました