カフェインの摂取量で変わる、ハイインテンシティ運動時の血糖管理
フィジーク・ボディビル競技者にとって、トレーニング中のパフォーマンス維持は永遠の課題です。多くの選手がカフェインサプリメントに頼っていますが、実は最適な摂取量については、まだ多くの謎が残っていました。ポーランドのスポーツ栄養学研究チームが発表した最新の研究は、カフェインの用量とハイインテンシティ運動中の生理反応の関係を明らかにしました。
▶ この研究が明らかにしたこと
今回の研究では、適度に鍛えられたクロスフィット®アスリート26名を対象に、カフェインを体重1kg当たり3mg、6mg、9mgの3用量、または偽薬のいずれかを、運動70分前に摂取させました。その後、17分間の高強度ワークアウトを実施し、血液中の各種指標を計測しました。
興味深いことに、運動中の赤血球数や白血球数などの血球指数の変化は、主に運動そのものによって引き起こされており、カフェイン摂取による顕著な影響は認められませんでした。つまり、カフェインは血液成分の基本的な反応パターンを変えないということです。
しかし、注目すべき発見がありました。中用量(体重1kg当たり6mg)と高用量(9mg)のカフェイン摂取では、運動後の血糖濃度が有意に高くなったのです。この変化は、運動後の回復期における代謝機能の重要な指標となります。
▶ フィジーク選手が実践で活かすポイント
この研究結果から、競技者は以下のような戦略を検討できます。
ハイインテンシティトレーニング前のカフェイン摂取において、体重1kg当たり6~9mgの用量が、血糖の維持に有効である可能性が示されました。例えば、体重80kgの競技者であれば、480~720mgのカフェインを運動の約70分前に摂取することで、トレーニング中の血糖レベルを良好に保ちやすくなると考えられます。
・3mgの低用量では血糖への顕著な効果が確認されなかった
・6~9mgの用量では、運動後の血糖濃度が有意に高まった
・摂取タイミングは運動開始の約70分前が目安
血糖の安定化は、高強度運動時の持久力維持や疲労回復の質向上に直結します。特にコンテスト期間中の減量中で、栄養摂取が制限されている時期には、この効果がより重要になるでしょう。
▶ 注意点と限界
一方、本研究にはいくつかの限界があります。対象者はクロスフィット®トレーニング経験者であり、フィジーク競技者の筋トレのプロトコルとは異なる可能性があります。また、個人差の大きさや、長期的なカフェイン使用による耐性の発展についても、さらなる検証が必要です。


コメント